JA菊池青壮年部が教育関係者や保護者、農業関係者と連携してつくる菊池地域食農教育推進実行委員会が開く「子どもたちのための景色の見える食卓づくり推進シンポジウム」がこのほど、同JA情報センターであり、250人が参加した。食農教育の在り方や重要性を実感した。
JA青壮年部が中心となり、教育関係者、保護者、農業者の三者が一体となって取り組む食農教育を考えるシンポジウムは、全国でも珍しい。
シンポジウムでは、武庫川女子大学文学部教育学科専任講師の藤本勇二氏が「豊かな心と確かな学力を支える食農教育」と題して講演。「活動することで、大切なことは子どもたちが気付く」と述べ「食教育は伝え方が大事。食と農、人と人を繋ぐ、繋ぎ手の自覚と覚悟が必要である」と訴えた。地域を知ることや教室でもできる食農教育の具体例などが紹介され「自分のまちが好きといえる子どもを育てよう」とまとめた。
参加者は「難しく考えていた食農教育活動のとらえ方が変わった」「まず大人が地域のことを知ることが大切と思った」「子ども目線で一緒に食や農について考えていきたい」などの感想があった。
事例発表では、菊池市立菊池北小学校の冨永泰寛教諭が「赤米の新たな魅力開発」、大津町立大津北小学校の井野隆治教諭が「ふるさとを誇りに思う子どもたちに」と題して発表した。
実行委員会の北山正樹委員長は「今年で5回目となり、参加者も増え、関心も高まっている。継続は力なり、今後も充実したものにしていきたい」と話した。
JA菊池青壮年部飯田尚光委員長は「支部に設けている食農教育に関する農業者側窓口を活用し、身近なことから試してほしい。青壮年部としても協力を惜しまない」と意気込みを語った。