熊本県のJA菊池が出荷する春ゴボウは、色白で香りよく、柔らかいと市場や地元農産物市場で春の人気商品となっている。水洗いし、アク抜きして出荷する洗いゴボウだ。江戸時代から米どころとしても知られる菊池地域の水田で栽培するため「水田ゴボウ」としても定着している。
水田から掘り出したゴボウは、日が当たらないように古毛布などをかぶせて持ち帰り、水洗いして水に浸し、選別して3時間ほどあく抜きする。このとき、名水百選に選ばれた菊池渓谷から流れる豊富な水が決め手だ。調理する際あく抜きの手間が省けると喜ばれている。
JAゴボウ部会の小林秀樹部会長は「水がきれいで豊富な菊池ならではの産物。日差しが強くなるとゴボウも日焼けするので、この時期が勝負」と作業に忙しい。