八代市東陽町で3日、2014年産加温「不知火」(デコポン)の収穫作業が始まった。同町はデコポンの生産が盛ん。加温栽培は、2月から5月まで夜間の最低温度を16度から20度に保ち、夏場には1玉ずつ枝づりするなど大変な作業を経て、出荷する。
当日収穫をしたJAやつしろ氷川柑橘(かんきつ)部会の山本正さんは、14㌃の加温ハウスに「不知火」を栽培している。「8月の長雨と日照量不足で心配したが、秋の天候回復と温暖な気候で平年並みの生育とになった。重油が高騰しているが、消費者の方に満足してもらいたい一心で続けている。デコポンとして販売できる仕上がりとなっている」と自信をみせた。
出荷された「不知火」は1玉ずつ糖度・クエン酸含有量の検査を行い、JA熊本果実連が定めた基準をクリアしたものが、「デコポン」として販売できる。収穫は12月下旬まで続き、年末年始の贈答向けの商品として販売される。