JA菊池苺部会が力を入れる「糖蜜使用のこだわりいちご」の出荷が始まった。全て契約販売で、北は北海道から南は宮崎までの全国の大手デパートでの限定販売だ。本年産は、その中でもこだわりの大玉箱詰めを企画し、特別販売品として売り出す。年末年始に向けて、生産者も期待をかける。
品種は「ひのしずく」で、完着で大玉のものだけを詰めた贈答用だ。こだわりを追及する生産者だけが出荷する。一個一個フルーツキャップでくるまれたイチゴは、1箱30玉、24玉、21玉入りがある。特別販売品は、その中でも選りすぐりの18玉か15玉入り。一つ一つ、完熟具合や重さを確認して、丁寧に箱に詰める。
「こだわりいちご」は栽培管理、収穫、箱詰めなど、通常のイチゴ出荷より多くの手間がかかり、気を使う。部会員が、イチゴの有利販売につなげたいと研究を重ねてこだわり抜いたイチゴだ。本年産は29戸が取り組む。14日の初出荷では、23箱が出荷された。
出荷本番を前に開いた出荷査定会では、収穫の時期・出荷規格・箱詰めの仕方など、細かなチェックして、生産者の意識を統一した。
宮川忠正部会長は「昨年から出荷者が増えたので、気合を入れ直し、規格も厳しくした。どれをとっても最高のイチゴとして消費者に届けたい。いよいよこれからが本番」と気合が入る。
他のイチゴと差別化し、箱は黒色で、蓋には今人気のくまモンのイラストを使用する。卵のLサイズよりも少し大きいビックサイズの甘くとろける食感のイチゴは、消費者の心をつかみ、人気商品となっている。